「最近抜け毛が多くなってきた…」
こんなセリフを聞くと、つい男性のことだと思ってしまう人もいらっしゃると思います。
しかし、抜け毛が男性だけの悩みだと思ったら大間違い!
女性の中にも抜け毛や薄毛で悩んでいる人は大勢います。
そこで今回は、女性の抜け毛や薄毛の原因をお話していきたいと思います!
女性の抜け毛、男性とは何が違うの?どんな特徴があるの?
「女性も男性も同じ人間なんだから、抜け毛の原因も一緒なんじゃないの?」これは多くの人が持っている考え方だと思います。
しかし!実際には女性の抜け毛と男性の抜け毛では、症状や原因が全く違うことの方が多いのです。
男性の脱毛症状としては、例えば頭頂部からの薄毛やM字ハゲなどが想像しやすいですよね。
ですが、女性で上記のような薄毛の症状に苦しむ方は、あまりいらっしゃらないのではないでしょうか?
女性の抜け毛の症状で多いのは、頭皮全体的に薄毛が広がってしまうというもの。
では、なぜ症状が違うのでしょうか?
これは男性と女性で抜け毛の原因が異なってくるからなのです。
一概には言えませんが、男性の薄毛で多いのが男性ホルモンの影響によるもの。
AGA(男性型脱毛症)などは聞いたことがある人も多いと思います。
しかし、女性が男性ホルモンの影響を受ける…なんてあまり考えられないですよね?
では、女性の薄毛の原因は何処にあるのでしょうか?
少しご紹介をして行きたいともいます!
病気が原因で抜け毛になるって本当?
女性の抜け毛の原因はいろんなパターンが考えられます。
中には病気が原因で抜け毛になってしまうケースも存在するのです。
ここからは抜け毛を引き起こしやすい病気を紹介していきます。
鉄欠乏性貧血が原因のケース
貧血を患う女性はかなりの人数いらっしゃると思います。
そして貧血にも種類がありますが、多くの女性が悩んでいらっしゃるのが鉄欠乏性の貧血です。
しかし、この貧血は場合によっては抜け毛を発症してしまう場合があるのです。
そして抜け毛の症状は貧血の他の症状が出るよりも前に出てくることが多いようです。
もしも自分が貧血気味で、かつ抜け毛が増えてきたと思ったら貧血が原因ではないかと疑ってみるもの必要です。
甲状腺ホルモンの異常が原因のケース
甲状腺機能が正常に働かなくなる場合も抜け毛や薄毛が続く可能性があるのです。
これは甲状腺ホルモンの増加(甲状腺機能亢進)や不足(甲状腺機能低下)が原因で発症するのですが、やはり女性に多い病気と言われています。
甲状腺ホルモンは新陳代謝に深く関係しているものなのです。
ですので、このホルモンが増えすぎてしまうと新陳代謝が活発になり過ぎ、成長する前の髪の毛まで抜けてしまうのです。
逆にホルモンが足りなくなると、新陳代謝が悪くなり、抜けた髪の毛がなかなか生えてこずに薄毛の状態がずっと続いてしまう可能性もあるのです。
膠原病(全身性エリテマトーデス)が原因のケース
みなさんは全身性エリテマトーデスという膠原病をご存知ですか?
20代の女性に特に多い病気で、発熱や皮膚の発疹、関節痛などを伴うのですが、同時に抜け毛も増えてくるのです。
最近では自己免疫疾患という、正常な細胞を免疫系の細胞が攻撃してしまう症状が原因ではないかと言われていますが、病気自体の原因はまだわかっていないのです。
そしてこの病気が発症すると、髪の毛が弱り非常に細くて折れやすくなってしまうのです。
併せて、メラニン色素の量が減ってしまうので色も白っぽくなり円形脱毛症も併発してしまう可能性があるとのことです。
円形脱毛症が原因のケース
円形脱毛症は男性だけではなく女性でも発症することのある脱毛症です。
ご存知の人は多いと思いますが、部分的に髪の毛が抜けてしまい10円ハゲと呼ばれたりする症状が多いです。
しかし、部分的な単発型だけではなく、何箇所かが同時に抜けてしまう多発型・それが繋がってしまう蛇行型等があります。
酷過ぎると、前頭型という全ての髪が抜けてしまう症状に発展することもあります。
今までは遺伝やストレス、アトピーが主な原因と考えられていましたが、最近では自己免疫疾患が原因だという説が言われるようになってきました。
自己免疫疾患のメカニズムは前述の通りです。
円形脱毛症は精神的にも厳しい症状ですよね。
ですので、早く治療を進めるためにも一度皮膚科を受診することがおススメです。
頭部白癬が原因のケース
白癬菌と言うのは水虫の原因菌です。
これが頭皮に付いて感染してしまう症状が頭部白癬と呼ばれる病気です。
要するに、頭皮が水虫になってしまうということです。
この症状が発症すると、かさぶたが出来てその部分の毛が抜けてしまうのですが、中には痒みや皮膚の乾燥を併発する人もいるようです。
この症状はもちろん病院で治療をするのが一番おススメです。
脂漏性皮膚炎が原因のケース
この病気が招くのは頭皮環境の悪化です。
頭皮の皮脂が増加してしまい、抜け毛だけでなく痒み、フケの増加、頭がベタベタするなどの症状が出てきたら要注意です。
ではなぜ皮脂が増えてしまうのでしょう?
これはストレスや生活習慣の乱れ、洗髪時にシャンプーが残ってしまったり、逆にシャンプーをし過ぎたりと普段の生活のちょっとしたことが原因だったりします。
そして皮脂が増えるとマラセチア菌という菌が増殖してしまい脂漏性皮膚炎になってしまうのです。
こちらも、症状が出てきたらまずは病院に行くことが必要です。
早めの受診が早期回復のポイント!抜け毛は病院で相談しよう!
上記のように、抜け毛や薄毛は病気が原因である可能性も十分にあり得るのです!
もちろん、自分で育毛剤などを使いながら頭皮環境の改善などを図ることも出来ますが、まずは専門家に相談する方が断然に症状の改善は早いでしょう。
また、中には抜け毛や薄毛以外の症状を引き起こす病気も存在します。
診療はプライバシーを配慮してくれる病院も増えてきているので相談もしやすくなっていますよね!
しっかりと自分の原因を突き止めて、それに見合う治療をしていきましょう!
原因は病気じゃない?それ以外にも抜け毛ってあるの?
先程の通り、男性の薄毛と女性の薄毛はメカニズムから違うものが多いのは納得頂けると思います。
そして、病気が原因で薄毛になるケースもあることもご紹介しました。
しかし、何が原因かはその人毎に変わるもの。
しっかりと原因を理解しないと適切な治療は出来ませんよね?
ですので、ここからは病気以外で女性に多い薄毛の原因をいくつかご紹介していきます!
カラーリング・パーマなどのヘアアレンジが原因になっているケース
女性はメイクやファッションと同じように、髪型などにこだわりを持っている人も多い事と思います。
しかし、残念ながらこのこだわりが原因で薄毛や抜け毛を引き起こしてしまっているケースがあるのです。
例えばカラーリングやパーマ。
もちろんおしゃれですし、美容院で髪を切る時に同時にされる人もいるでしょう。
しかし、こういったものに配合されている成分は頭皮や髪に対して非常に刺激が強いのです。
刺激の強いものを頭皮に使い続ければどうなるのでしょう?
いずれ髪の成長に必要な細胞(毛乳頭や毛母細胞)に影響が及んでしまい、髪の毛が十分に成長する前に抜け落ちてしまうという結果につながる可能性があるのです!
もちろん、トリートメントなどで影響を防ぐことはある程度なら可能でしょう。
しかし積もり積もったダメージにより、気が付いたら深刻な状況になっている…という可能性もありますので、過度なカラーリングやパーマは注意が必要です。
また、髪の毛を強く縛ったり、引っ張ったりするセットを普段からされている人も注意が必要です。
そういったセットにより、髪の毛が常に引っ張られ切れやすくなり薄毛に繋がっていくという状態もあり得るとのことです。
紫外線が原因になっているケース
「夏の紫外線は肌に悪いからしっかり対策しています!」と言う人もいらっしゃいますよね。
しかし、頭皮まで紫外線の対策をするというのは意外と忘れがち。
もちろん、頭皮も肌の一部ですのでしっかりと対策をしないといけません。
頭皮のUVケアがしっかりと出来ていないと、痒み・フケ・髪のごわつき・抜け毛といった頭皮トラブルの原因になってしまう可能性があるのです!
そして、これが原因の抜け毛は秋から冬にかけて症状が出やすいようです。
夏の紫外線のダメージがその頃に症状として現れてくるからだと言われています。
また、頭皮は顔の3倍近くのダメージを受けているとも言われています。
日傘や帽子、UVカットのトリートメントなどを使いながら、しっかりと対策をしていくようにしましょう!
そもそも頭皮環境が悪化してしまっているケース
上記二つの原因にも通じるものがありますが、やはり頭皮環境が悪化してしまうと抜け毛や薄毛が酷くなってしまいます。
これは男女ともに共通する事柄でもあるでしょう。
頭皮に汚れが詰まってしまっている、頭皮が乾燥している、頭皮がかゆい…というような症状を感じている人は、頭皮環境が悪化している可能性があります。
では、なぜ頭皮環境が悪化してしまうのでしょう?
これは様々な要因が考えられます。
先程の様な紫外線やカラーリング・パーマなどの要因も考えられれば、洗髪の仕方一つとっても頭皮環境を悪化させるケースもあるのです。
例えば、洗髪が不定期の場合は汚れを十分に落とし切る可能性が低いので、環境悪化を招きやすいのは想像が難しくないでしょう。
しかし、逆に洗髪が多くても環境悪化を招いてしまうのです。
これは、余計な皮脂だけではなく頭皮に必要な量の皮脂まで洗い流してしまうことで、頭皮が乾燥してしまったりするからです。
もちろん他にも頭皮環境を悪化させる原因があるので、日々の細かい生活にも注意を払っていく必要があるでしょう。
食生活の乱れが原因になるケース
髪の毛が成長するためには、もちろん栄養が必要になります。
十分な栄養が行渡らなければ強い髪の毛を育てることは難しいのです。
しかし、食生活が乱れて栄養が偏ってしまうと十分な栄養を届けることが出来なくなってしまうのです。
併せて、脂っこいものばかりを食べてしまうと、皮脂の分泌が増えて頭皮が詰まり髪の毛が抜けていく原因にもなってしまうのです。
また、髪の毛を作っている主成分は亜鉛やタンパク質、ビタミン、ミネラルと言った成分です。
普段から外食やジャンクフードを食べる機会が多い人は、こういった成分の多い食べ物を意識的に取り入れていく必要があるでしょう。
ダイエットが原因のケース
女性の中には体型を気にしてダイエットに励む人も多いと思います。
しかし、過度なダイエットも抜け毛・薄毛の原因になってしまうので注意が必要です。
なぜダイエットで薄毛になるのでしょう?
これは、上記のようにダイエットのせいで栄養が不足しがちになってしまうということもありますが、他にも原因があるのです。
過度なダイエットはストレスを招きヘアサイクルを乱れさせることもあり得ますし、ホルモンバランスを崩して抜け毛を引き起こすこともあるのです。
ダイエット中でもしっかりと体調管理を意識することは心掛けていきましょう。
睡眠不足が原因のケース
意外かもしれませんが、睡眠不足が原因で抜け毛が増えるケースも考えられます。
頭皮と言うのは日中のダメージを睡眠中に直してくれているのですが、この時間が十分に確保できなければ、ダメージの軽減・髪の修復がしっかりと出来なくなってしまうのです。
併せて毛母細胞(髪の成長を促進する細胞)が活発になるのは22時~深夜2時ごろ。
この時間にしっかりと休みを取らないと、髪の毛を生やす細胞自体が作れないため抜け毛・薄毛が進んで行ってしまうのです。
また、睡眠不足が続くとストレスを溜めこんでしまう人もいると思います。
ダイエットでの抜け毛をご紹介するときにも書きましたが、ストレスも立派な抜け毛の原因になるのです。
しっかりと質の良い睡眠がとれるように心掛けていきましょう!
飲酒や喫煙が原因のケース
男性だけではなく、女性も過剰な飲酒や喫煙が原因で薄毛になってしまうケースがあります。
これは、ニコチンが原因で血行不良をまねいてしまったり、アルコールが分解される時に髪の成長などに関わる成分が使われてしまうからです。
もちろん、飲酒や喫煙は髪の健康だけでなく、身体自体の健康を害してしまう可能性があります。
なるべくなら、禁酒・禁煙をすることを心がけていきましょう。
ストレスが原因のケース
ダイエットや睡眠不足が原因で薄毛になることは上記のとおりですが、そのどちらにも「ストレスでも抜け毛になる」ということを紹介させてもらいました。
では、実際にはストレスをためてしまうとどんなことが起こるのかをご紹介します。
結論から言うと、血液循環の悪化を招き髪の毛に栄養を巡らせることが出来なくなってしまうのです。
ストレスは神経に悪影響を与えてしまうことがあるのはみなさんご存知だと思います。
症状が進むと交感神経を刺激して、血管の収縮に繋がってしまうのです。
血管が収縮すればもちろん血流悪化を招いてしまうのは想像が出来るでしょう。
それが原因で頭皮に栄養を送ることが難しくなってしまうのです。
また、ホルモンバランスを乱れさせる可能性も十分にあります。
この様に、ストレスは身体だけでなく抜け毛や薄毛にまで悪影響を与えてしまうのです。
ホルモンバランスが乱れてしまっているケース
「抜け毛に関係があるのは男性ホルモンだけじゃないの?」そう思われる人もいるかもしれません。
しかし、そもそも髪の毛の成長や発達に関係のあるホルモンは女性ホルモンなのです。
ですので、女性ホルモンのバランスをしっかりと保ち、ホルモン量を減らさないことが必要不可欠なのです。
そうはいっても、ホルモンバランスの均衡を維持するのはとても難しい事でもあります。
激しい仕事などによりホルモンバランスや生活習慣を崩してしまう人がいるのも事実です。
また、更年期や出産後にも女性ホルモンの均衡は変わってしまうのです。
そういった場合は女性用の育毛剤などを使って補正をしていくことも一つの手段なので、思い当たる人はぜひ実践してみて下さいね!
遺伝が原因のケース
女性にも遺伝が原因で抜け毛・薄毛になってしまう人もいます。
これはホルモンの分泌量が遺伝に関係するからなのです。
一人ひとりホルモンの分泌量が変わってくるのは納得頂けると思いますが、これは遺伝によってある程度最初から決まってしまうのです。
特に、母方の親族に薄毛の方がいる場合は影響が出てくる可能性が高いそうです。
しかし、他の原因をしっかりと改善していけば、遺伝的な要素があったとしても回復を望むことは出来ます!
ですので、諦めないでしっかりと症状と向き合っていきましょう!
加齢が原因のケース
年齢が高くなると女性の抜け毛が進んでしまうケースもあります。
しかし、こういったケースではいきなり髪の毛が抜けていくのではなく徐々に細くなっていき最終的に抜けていってしまうという状態が多いです。
最近ハリやコシがなくなった、髪の毛の立ち上がりが悪くふんわりしなくなってきた…そう感じる場合は加齢による抜け毛の可能性があります。
この症状のことをびまん性脱毛症といい、女性に非常に多い脱毛症状の一つに数えられています。
もちろん、びまん性脱毛症は加齢だけが原因ではなく、ストレスなどと相まって進行してしまうものでもあります。
また、高齢になると皮膚の保湿成分も次第に下がってしまうため、頭皮環境の悪化を招くこともあります。
ですが、こういった症状はまだ初期段階です。
少しでも気になる症状が現れたら、抜け毛・薄毛予防を心がけていきましょう!
薄毛・抜け毛はしっかり予防!そのためには頭皮ケア!
一部ではありますが、抜け毛や薄毛の原因を紹介させて頂きました。
では、こういった薄毛・抜け毛はどの様に予防していくのがベストなのでしょう?
全体的に共通するのが、やはり頭皮のケアをしっかりと行うこと!
全ての基本になる頭皮の環境をしっかりと整えないと、どんなに育毛・発毛をしようとしても効果が薄くなってしまうでしょう。
併せて、ストレスや生活習慣の見直しを行っていくことも重要です。
しかしながら、病気が原因で脱毛症状が起きている場合もあります。
ですので、どんな場合でもまずは病院に行って専門家に相談することが症状を治していく第一歩になるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
前述のとおり、抜け毛・薄毛の原因は人によって異なるものです。
原因が違えば効果的な治療法も変わってきます。
しっかりと自分の症状と原因を見極めて、適切な治療をして行くようにしましょう!